腫瘍科(自己癌ワクチン)について
腫瘍に対する治療法は、大きく4つにわけられます。
外科摘出、薬物療法(化学療法、分子標的薬etc.)、放射線療法、免疫療法です。当院では外科、薬物療法はもちろんですが、免疫療法の実施が可能です。免疫療法は他の治療法と比べ、副作用が皆無であり、QOL(生活の質)を維持しやすい特徴があります。しかしこれまでの免疫療法は、採血、無菌的な免疫細胞の培養、静脈注射と動物の負担、そして時間を要するものでした。
今回当院で取り入れるのは、自己癌ワクチンと称した治療法であり、全く新しい免疫療法・癌治療となります。
獣医免疫細胞療法研究会より、最新の抗原(病原)送達キット試薬を取り寄せます。摘出後の癌細胞を細かくしたものを、リポソームという目に見えない程のカプセルに封入し注射します。これによって、その子の癌に対する高い免疫応答が効率よく得られ、自己癌に対するオーダーメイドの専用ワクチンとなり、効果を発揮します。癌の再発、あるいは転移に対する治療として効果が期待されます。
治療の流れ
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手術で摘出した癌組織、あるいは他院で摘出済のホルマリン組織を用い、カプセル封入ワクチンを作成します。
※必要時間約15分
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数ヶ所にわけて、皮内注射を行います。
※当院で手術された場合は、麻酔覚醒前に注射を行います
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2週間後に、保存しておいた組織で再度ワクチンを作成し、同様に注射を行います。
自己癌ワクチンは、保険適用外となりますのでご了承下さい。ご興味のある方、ご相談希望の方はお気軽にご来院下さい。